すとんと刺さる

ゆるいおたくのよしなしごと

忘れないうちの感想

しばらく観劇予定がないので積んでいたり届いたりした円盤を観ています。社中さんとか春くらいに観た舞台とか。観た作品についてはできるだけ感想を残しておきたいので簡単にでも記しておこうと思います。

まずは少年社中2作品について。

 

『三人どころじゃない吉三』

刀ステ悲伝のときにお勧めするツイートをよく見たのでなんとなく察するものはあったんだけど、見てみると改めて納得。このあとに悲伝見ると、リセットー!!って叫びたくなります。

鈴木さんをこれでもかというくらい全面に押し出して、余すことなくその魅力を伝える作品でした。なんだろう、見ている最中はここいいな、素敵だなと思うところがいくつもあったはずなのに、終わってみると鈴木さんのことばかり思い出してしまう。白の振袖に大きな花の髪飾り、目元の赤、全部が似合いすぎる美少女としての登場から最後のにっこり笑顔まで、とにかくお嬢が可愛くて美しくてカッコよくて力強くて素敵です。姿の可憐さに反して雄々しい発声なのが好き。あと女装のときは色気が薄いのに男装になると途端にぼろぼろと零れでるところ。

鈴木さんはとにかく説得力のある俳優さんだなーと思っていて、特に悲伝のときの三日月に対して感じたことだけど、物語にちょっとくらい齟齬や矛盾があっても気にならなくなるというか、その在り方に納得してしまうところがあります。このひとがそう言うならそうなんだろうって。そんなにたくさん見てきたわけじゃないけど、原作がある作品でもそうでなくても、この人物はこういうひとだと腑に落ちてしまう。(それがなんか違ったのが『PSYCHO-PASS VV』で、その違和感はちゃんと伏線になってた)

そういう説得力がとことん活かされてた感じです。冷静に考えると、最後はちょっと、いや結構強引に畳んだなーと思うんだけど、あの決め台詞を聞いたら演者と一緒に「よっ!お嬢!」と声を掛けたくなる。鈴木拡樹という俳優に全振りした舞台でした。

あとは岩田さんはいつもキュートでこの作品でも大好きだったなあ。それと衣装!社中さんの中でも一番くらいに好きかも。格子柄のカラフルな和装にスニーカー合わせてるのがすごく可愛かったです。その中に真っ白なお嬢がいるの本当に素敵。いつか衣装展やって欲しいなー!

 

『天照 アマテラス』

面白いよーという評判とキャスト以外に何も知らずに見たので、まさかのSFでびっくりしました。こちらはただひたすらストーリーが楽しい!

SFが縦糸なら主人公の成長やボーイミーツガールが横糸で、良質なジュブナイル小説みたい。そこに陰謀や革命や過去の悲劇やアクションが絡んで、息つく暇なくずっと面白かったです。私にとってはアマテラスといえば白いワン公だったけど、これからはこちらのアマちゃんも思い浮かびそう。 

アマちゃんは元気で可愛くて良いヒロインでした。本来の姿になってから、クライマックスのタケル対ツクヨミのシーン、手紙のやり取りの再現で少しずつ記憶が戻っていくところが印象的です。タケルは真っ直ぐで単純で根拠のない自信があってだからこそ強くて、本当に古き良き少年小説の主人公にいそうで、この2人のバランスがとっても良かった。書いてて思ったけど、トゥーランドットの主人公2人もこんな感じだな。少年社中の描くボーイミーツガールには大事な要素なのかも。

ツクヨミがかわいそ可愛いの典型のようなキャラで好きです。ずっとクールでかっこいいのは間違いないのに…そしてなんといってもアテナが。あれだけ肩出して足出して、違和感なく女神なのすごくない!?初めて三上さんを見たとき女性の役で出演されてて、観劇中はもちろんパンフを読んでも男性と気付かず、真実を知ったのはしばらくあとだったことを思い出しました。それも仕方がないよねって、改めて思います。確かな技術に裏付けされた女優としての演技。ヤマサチウミサチにツボるアテナが可愛かったです。爆笑してるのに全然ぶれない声すごい。

 

8月中から書いてたのにうっかり9月になってしまった。

9月を迎えて思うのは、推しのいる日本っていいよね、ということです。