すとんと刺さる

ゆるいおたくのよしなしごと

繋げる、繋がる

最遊記歌劇伝ー異聞ー』

 

今までのシリーズは円盤でしか観たことがありません。とはいえバクステも含めもう何度も繰り返し観ていて、次は絶対観るという決意をしてるので、今回は番外編とはいえ実際に観劇できるのをものすっごく楽しみにしていました。

何よりも、まだちゃんと繋がってるというそのことがとにかく嬉しい。

原作はシリーズ本編、外伝は読んでますが異聞は未読。光明の修行時代の話というふんわり知識のみでの観劇。

 

以下ネタバレ含む感想です。

観終えてまず思ったのは、「せ、青春……!」ということでした。仲間とか協力とか、最遊記シリーズ本編では御一行に全力で拒否されそうな真っ当さに満ちてた。

まだ原作も途中ということで、物語としては肝心なところにはほとんど触れないまま終わってしまった感があります。でもその分、本編に漂うような重さ息苦しさは少なく、笑ったりハラハラしたりを素直に楽しめたかな。

物語は2つの時間軸からなっています。「現在」である光明と烏哭の旅と、その道中で振り返る光明の「過去」である峯明と一ノ班の修行時代。

前述したように基本的に明るい笑いどころも多い話なんだけど、それでも拭いきれない切なさがあるのは、現在があっての過去であるということ。

一ノ班のうち三蔵法師になるのは3人と決まってるし、舞台上での「現在」ではそのうち2人はもういない。さらに言うとそれを語る光明の最期も私たちは知っている。

だからこそ、彼らの青春時代は光り輝くばかりなのだ…

一ノ班のみなさんは深澤くん以外ほぼはじめましての方々でした。

玄灰がすごくかわいかった!あの頭と妖怪耳であんなかわいくできあがるのすごい。未来が見える力を持っているという、光明とは別に俯瞰の視点を持ったキャラです。そういう冷静さとか一歩引いた感じがとても良かった。あとでっかい桃ちゃんによく登ってるの最高でしたね…かわいい。

その桃ちゃんこと桃醍は、烏哭によって殺されるというこの物語の根幹というかスタート部分を担ってるので、ずっとその事実を念頭に追ってしまいました。見せ場が少なくてちょっと残念だったけど、いずれ剛内三蔵となる男の実直さ面倒見の良さ、度量の広さとかは描かれてたんじゃないかな。あと繰り返すけど大きい桃醍の隣に小さい玄灰がいるバランスがすごいかわいい。

峯明は……よくわからなかった。でも彼に関しては底知れなさ以外なんにも描写されてないからそれでいいのかなーとも思います。田村さんはひょうひょうとした雰囲気がぴったりですね。歌も上手だった!あのほーさんがどこをどうして(みかしゅん)光明になるかの道筋はまだ見えないけど。

他に一ノ班で印象強かったのはナルシストの蝶庵。「眠れないなら俺を数えろ!」は普通に吹き出してしまった。笑うでしょ、こんなの……

彼らがこの先どうなっていくかはとっても気になるところです。

大人組(と言っていいか)は、もう安定感この上なかったです。光明が穏やかさとともに持ち合わせるぞっとするような冷たさとか、烏哭の抱える闇とか。安定の、としか言えない。你博士よりずっと若くて光明とか待覚法師とか、大人に振り回されがちな若者を演じる唐橋さんは新鮮でした。玲くんの健邑が重なって見えたよ。

それと声を大にして言いたいのがキャバ嬢最高だなー!!ということです。

雑女装と女優(男)の本気が同時に見られるなんてまさか思ってませんでした。円盤買います。

歌劇部分の感想は、もう記憶もだいぶ薄れてきてるけどパロディがすごい多かった。でも「いざ往かん~」て歌はかっこよかったです(曖昧すぎる)。

異聞だからってまったく別物という扱いじゃなく、今までどおり、シリーズ全ての歌が織り込んであることに感動しました。ゴトゥザウェーーエーって歌詞だけでもう泣ける。あと光明が三蔵のパート歌ってた!ていうのでも泣く。

 

この作品で初めて最遊記歌劇伝に触れたという人の感想が気になります。私なんてしょっぱなのBurialの回想で興奮して泣き、「茜色の空を~」と歌う光明で泣き、光明・烏哭・待覚法師の3ショットでもまた泣いたし。そうしてこの舞台の歴史(というと大げさかもだけど)とか、繋げたいとずっと言い続けてるキャストの想いだとかを思いながら見てしまうのだけど、まっさらな状態ではどう見えたんだろう。

 

以下余談

今さら私が言うことでもないけど、最遊記歌劇伝はとてもいいですよ…鈴木拡樹氏がお好きならば観ておいて損はない、というか観て欲しい。本編はもちろん、バクステもすごく凝ってて楽しいです。おすすめはBurialの、たいぞうくんとにこにこ笑い合いながら歌のお稽古するひろきくんです。あんなに楽しそうに映ってるひろきくん珍しくない?