すとんと刺さる

ゆるいおたくのよしなしごと

ハロー、ミシェーラ。 ー舞台『血界戦線』

西田大輔さんの演出で、主演が百瀬朔くん。ということで、原作もアニメも知らないけどひょいひょいとチケットを取って観劇してきました。

ところで最近ドラマ「リフォロワー」を結構楽しく見ています。秋から怒涛のようにあった若手俳優の顔を売るためのドラマのうちのひとつかと思いきや、西田要素だいぶ濃いめ、若俳のためというよりはダイスケニシダのためのドラマだった(個人的感想です)。そのいつもより西田色に浸かったアタマで観に行った舞台、すごく楽しかった〜!*1西田さんの作品の面白さって、かっこいいの力押しなとこ、いわゆるはったりにあると思ってるんですが、そのはったりの利かせかたが原作と相性いいのかも。映像を効果的に使いつつもアナログな演劇的手法もたくさんあって、そういうところも合ってたなーと思います。

舞台「血界戦線

以下、ネタバレも含む感想。

この日のためにアニメ第1シリーズのみ予習済み。結果として見てて良かったけど、見てなくてもそれなりに楽しめたんじゃないかな。特に1幕のストーリーは爆速で進むけども、ここ!という見せ場はわかりやすかったです。

最初にアナログ〜と思ったのがはじめの方に出てくるリガ・エル。大きい布を使っての表現は特別凝った作りじゃなかったのに結構ちゃんと怖かったです。物理って強い。それといろんなところに出没するソニック。手にズボッとはめるあれ、パペットがあちこち出てくるのは音速の動きにもなってるしとにかく可愛かったです。あとはちゃんといてくれてよかった。

アンサンブルキャストが芸達者でした。新体操のリボンを使ったりバンドでピアノ弾いたり。リボンは見た目も華やかだし特別な感じが吸血鬼らしくてよかったなー。トビー役丹澤さんも、トビーからすっとサックス奏者に切り替わるの。途中、ミシェーラが歌いトビーがサックスを吹き鳴らすという場面があったのだけど、なんかよくわからないなりにかっこよかったのであれはあれでいいと思います!

生演奏はもちろん最高。セットがそこそこ大掛かりだったのでそれとの兼ね合いとは思いますが、せっかくだから奥まった場所でなくバンドをもっと前に出してくれたらよかったのに。カテコでキャスト全員でヒューヒュー言いながら(イメージ)演奏聞いてたのが可愛かったです。

キャストの話。

岩永さんの足が信じられないくらい長かった。引くほど長かった。どういうこと、と困惑するほど長かったです。絶対膝下だけで1メートルある。シルエットに説得力があるって2.5ではすごい強みだと思います。クラウスさんだ!と思うもの。演技でも声を声優さんにかなり寄せてて、個人的にはその俳優ならではの生っぽさが見たいのでそんなにしなくていい派だけど、でもアニメ好きな人は嬉しいポイントだったのかもしれない。それでなくてもこっちを向いてくれてる感じはファンとしては嬉しいよね。

クラウスとは逆に、ザップはビジュアルも声もあまり近くないのにすごいザップでした。元々のキャラの美味しさもあるだろうけど、その美味しいところをギャグでもかっこ良さでも余すところなくやりきった猪野くん一等賞。猪野くんてどういう人なのか、いまいち把握しきれてないんだけど、たぶん私が思うよりずっと面白い人っぽい。今回通路側の席だったので、猫ちゃん探しに巻き込まれてありがたく舌打ちを貰いました。レオとツェッドとわきゃわきゃしてるの可愛かったなー。ペダステの仲間たち…

レオは、すごく良かったです。「ハロー、ミシェーラ」と何回か言うんだけど、その声がいつも少しずつ違ってて、でもずっと優しくてとても好きだった。あと私は声が大きくてよく通る役者がやっぱり好きだな。台詞も出番も当然多い役なのに、全然心配にならない喉でした。ライブラの面々がわーっといろいろやってるのを黙って眺めてるのも似合うし、真ん中に出てくるときちんとそこに視線が向く。声が大きいからかな…その加減がとってもレオでした。

というかキャストみんな良かったな。スティーブンの台詞回しがもっと自然でも良かったんじゃないかと思ったくらい。あとギルベルト役萩野さんの顔が見れないのは残念。そういう役ですけども。その分あの声を集中してよく聞けということかと一生懸命聞きました。とってもいい声でした。

あ、アリギュラちゃんがすーっごく可愛かった!動きも声も全部可愛い!ハマー役川上くんも良かった。ネアカな感じとても似合う。

佐々木さんは安定のヒデくん。そうとしか言えないんだよね、あの感じ。誰とも代えられない唯一無二の個性だと思います。今度こそ本当におかえりなさい。

舞台のライブラメンバーがとても好きになってしまったので、また違うエピソードを見たいなあ。

 

そして西田さんの舞台に出演した人にいつかオリジナルにも出てくれますように、と願ってます。ほらリンカネとか…

*1:だいたいの作品で「楽しかった〜」と言ってる気がするけど、いつも本気です。

背中合わせ ー劇団シャイニング「エヴリィBuddy!」

オタクになってからというものの、いつでも何かしらの情報を待ってる気がします。新しい作品!新しいキャスト!新しいビジュアル!今待ってるのは配信のお知らせ。千秋楽を迎えてからもう10日経つのに、10月がもう終わってしまうというのに、まだ来ない。あると思うんだけど、ないのかなー……いや、あるはずだ。(と思ってたらさっきお知らせ来た!)

 

遅ればせながら劇団シャイニング『エヴリィBuddy!』千秋楽おめでとうございました。天候による影響は免れなかったものの、全13公演を終えられたこと本当に良かったです。改めて、誰にとっても当たり前にある公演というのはないんだなあ。全部大事に観ようと思いました、本当に。

以下、ネタバレを普通にしています。

前も書いたけど、すごく楽しい舞台でした。お芝居も殺陣も音楽もダンスも全部詰め。劇団シャイニングはいつも間違いのないものを見せてくれるなあという印象です。

捻らずど真ん中をいく物語は「楽しい」ことを妨げる何かにはならない。全部を見てるわけじゃないんだけど。

あと今回すごく感じたのが、キャストがみんな上手い!台詞回しやアクションにまったく不安がなくて、気をそがれることなく集中して観劇できたのがすごく良かった。主演の2人はもちろん劇シャイ初参加組もそれぞれ良くて、キャラクターが良いとか動きがいいとかに限らず、みんなお芝居が上手だった。

稽古の進みもとても早かったとのことです。椎名さんが配信で振り返りの話をされてたのですが、すごく良い現場だったみたいで何よりだなーと思いました。結局オタクなので推しが楽しいのが一番楽しいです。

私は原作未視聴ですが、ツイでの感想を読むと、原作になってるドラマCDを知ってると、より楽しめるところがちょいちょいあったようです。でも、私が慣れたのか単純に主人公キャラの少なさか、忍び道のときに少し感じた「プリンスたちのパーソナリティについて知らないと理解しにくいニュアンス」が今作では全然気にならなくて。あ、だけど翔ちゃんが双子という設定は知っていてよかった!

この双子設定や、カズキとショウの背格好が似てる話、バディの運命性とか必然性を感じられてとても好きでした。役者さんのファンだからなおさらにっこりしてしまう。

ずいぶん前に読んだ植田さんのインタビューで椎名さんのことをライバルと話していて(そこに限らずよく話されてることだけど)、それは2人は身長低い枠で被っているから、キャラで言ったら決して被ってないのに、小さい枠はだいたい1作品1人だからだと。そういう2人が今では身長に関係なく共演できていて、逆にその背格好ネタが物語の一要素としてさりげなく織り込まれるようになったんだと思うと、なんか、いいなー!!って。お互いに頑張ってきたよね。と、そのほんの一部しか知らない私でも、なんだかじんわり感動してしまう。

染谷さんは6月に「COCOON」で見たときも思ったけど、そこにいるだけで舞台が華やぐ感じがする。レイジのキャラクター、昼行灯のようで実は食えない奴というのすごく似合ってました。あと彼のアクションを久々に見たので、なんかすごい動いてるぞ…!とびっくりした。ガンアクションかっこよかったです。

ショウは後輩という立場がはっきりしてるせいか、忍び道よりわんこですごい可愛いキャラでした。まっすぐ!で主人公だなあというタイプ。あとアクション上手くなった??比較対象が忍び道になっちゃうけど、足があのときより上がってた!ような気がする!

レイジもショウもほんっとうに出ずっぱりで、その上アクションも多いからどれだけ大変だったろうと思うんですが、心配になってしまうようなことは一切なかったのでさすがです。ショウのほうが猪突猛進のようで、でも結局無茶するのはレイジというバランスが好きだったな。

ナカツガワとナオミチ、最高でしたね…特にナオミチ大好き。ナオミチの出番って主人公2人についで多かったように思うんだけど、笑わせてくれるし和みの存在でありつつアクションもしっかりこなす、すごく塩梅のいいサブキャラでした。ナカツガワ警部補は良い上司。そして足が長い!裏切らない窪寺さんを初めて見たかもしれない。

サイオンジ、とても良い唐橋さんでした。ただそこに立つだけで舞台の空気が変わる感じは圧倒的。アクの強い俳優さんなので、そのアクを打ち消してしまうような役は残念に感じてしまうんですが、さすが毛利さんは唐橋さんの使いどころをわかってる〜〜。ビジュアルといいキャラといい、唐橋さんだからこそという人物で大変眼福です。ロン毛!ヒゲ!マッド!あと御本人は、腰が悪いためアクションに関してはよぼよぼとしたつぶやきをしがちなのですが、まだまだ全然いけるということがわかったので次回刀ステでも、今後の最遊記歌劇伝でもぜひ頑張ってほしいところです。冗談はさておき、無理だけはせずほどほどに挑戦を続けてもらえたら…

クガヤマは、何よりあの1人劇場で場を保たせてたことに感心しきりです。しかも噛まない!えっすごいな。あの場面がなかったらいま一歩魅力に欠けるキャラになってしまったかもしれないのに、あの可愛げを見せられてしまったら、心から嫌いにはなれないし憎らしくも思えなくなる。

斎藤さんと阿瀬川さんは若手組という印象だったけど、年齢で言えば決して若すぎる人たちではなかった。20代だけど。年齢がすべてじゃないとはいえ、アラサー以上の役者のみなさんの安定感、ほんと心地よかったです。

そしてカズキとカズマなんですが。最高でしたね……かっこいい演技も悲しい演技も、良いところをたくさん見せてもらえました。カズキとカズマで全然違う。

いつ見ても蹴りが高いし速い。個人的にアクションシーンを終えて、ジャケットをシャッと直す仕草がたまらなかったです。カテコで出てくる前もやってたあれ。カテコで主人公たちに向けて両手をバッと広げるのも好き。なんでも好きか。好きです。

レイジとの日替わりシーンについて、先日の配信で詳しく話してくれました。私が見た中には好きなおでんの具を聞いた本人が答えで「おでん」と言っちゃう問題回もあったけど。本人的ベストは、好きな時間を聞いてそれぞれ3時と9時の答えで「背中合わせじゃん!さすがバディ!」と返したときとのこと。確かにそれ聞いたら思わず拍手してしまうかもしれない。収録日用に使ったという刺繍入りハンカチの実物を見せてくれたのが嬉しかったです。*1

演技で特に好きだなーと思ったのが、終盤カズマがショウとレイジに銃を向けるシーンです。あの場面は3人ともすごく良かった。カズマの涙が落ちるのがはっきり見えて、その表情がすごく幼くて頼りなさげで、カズキが見てきた弟のカズマの顔はこういう感じなのだろうなと思いました。もう一つは、撃たれたレイジが夢のようなどこかでカズキと再会するところ。カズキのときはだいぶ余裕がある声なんだよね、「レーイジーー」って呼びかける声が好きです。あと暗転の直前の笑顔!カズキはそれまでも笑ってはいたけど、そのときが一等賞の笑顔になるのが、なんか、なんか、……なんで劇シャイの推しくんは死んでしまうのか……一番好きな表情です。

でもレビューではそんな悲しい寂しい気持ちは横に置いて、一生懸命光る棒を振り回しました!楽しかった〜〜!2曲目が曲もダンスも特に好き。サビのとこの振り、すっごい可愛くない??

まとめると、ぴったり2時間の公演で、笑ったり悲しんだり、めいっぱい楽しむことができて幸せな気持ちにもなれたので、なんて素晴らしいんだ劇団シャイニング…!という感想です。

書いてる最中に配信のお知らせが出たのでこちらも。

 円盤とリリイベ楽しみだなー!半年先だけど!!

とても楽しい、良い舞台でした。 

*1:記念に衣装さんにもらったそう

映画のはなし ー『恋恋豆花』

東京では舞台が絶賛公演中ですが、椎名さん出演の映画が一足先に上映されるということで私はそちらを観てきました。正式な公開は来年なんだけど、京都国際映画祭の招待作品となったのです。

義理の母娘が台湾旅行に出掛け、美味しいものを食べて優しい人たちと出逢う。という、言葉にしてしまうとそれだけの内容。なんだけど、一晩経ってじわじわと好きだったな……という実感が湧いてきてるので聞いてほしい。

といっても上記の通り、未公開作品です。あまり詳しく書くのは適切ではないように思うので、ふんわりざっくりぼかしつつ。

椎名さんの役どころは主人公たちが台湾で出会うバックパッカー。世界中旅して回っているのにセンチで寂しがりやという、ちょっとよくわからない青年です。変な人、と主人公のなおちゃんも言ってたけど本当にその通りだと思う。(でもなおちゃんもまあまあ変な子だった)

だけど彼、すごくキラキラしてるんですよ…スクリーンにアップになるたび新鮮に「わあ」とびっくりするくらい。えっこれってファンの欲目かな??いや、そんなことはない。台湾の街中で撮影しているせいか、画面の解像度が低めの少しざらっとした映像なんですが、そんな中で清太郎くん(役名)は目がやけにぴかぴかと輝いていて肌がつるっとしているのです。キラキラだ……

そして、この寂しがりやのバックパッカーは映画の中に5パーセントくらいある恋愛要素の担当でもあります。5…いや3%かな……。全然主題ではない、ちょっとした出来事程度のあっさりラブなんですが、その描かれ方がまあ可愛くて。あらー、とにこにこしてしまう感じ。いや待つのかよ!と思ったけど、そこも含めてとても可愛い。

役柄と恋愛描写、両方の可愛らしさがあいまって、あっすごく好きだった、と夜になってからふと気がつきました。

それはそれとして、台湾の美味しいものや見どころがたくさん出てきて台湾行きたい〜〜となる、ほのぼの優しい映画でした。主演のモトーラさんは強い個性のある子だけど笑うと途端に可愛らしい印象。すごく魅力的です。私は豆花がとても食べたい。

新宿を皮切りに、関西や他の地方での上映もすでに決まっているようです。私も公開されたらまた観に行こうー!パンフレットを手に入れなくちゃ…

twitter.com

 

舞台で恋愛描写のある役を演じる彼を見てみたいとは常々思っていたのですが、この映画でまたその気持を新たにしました。 円盤でなら1作だけ見たんだけど、今の彼でも。恋愛ものが好きというより、今まで見たことのないカテゴリーでの演技が見たい。

舞台、特に2.5や若手俳優わらわらの作品では縁遠いので、ないものねだりなんだろうなー。あっ直球のシェイクスピアも見てみたい。あのごてごてしたセリフきっと似合う。

結局なんでも見たい。

 

幕が上がること ー劇団シャイニング「エヴリィBuddy!」

台風19号が過ぎ去ったあと、残された被害の大きさに愕然としています。本当に、本当に大変なことだ…早く日常が戻りますように。

関東では特に、たくさんのイベントが中止、延期になっていました。残念な思いをされた方は多かったと思います。

一方で大阪周辺は直撃は免れるルートだったため、上演された舞台作品も少なくあって、私もそんな中での開幕初日に行ってきました。台風の影響で来られない方には払い戻し対応とのこと。これは出来うる限りの誠実なやり方だったのじゃないかな。

中止や延期の対応にしても、絶対の正解なんてない中では、誠実であることが何よりではないかと思います。もちろんいろんな意見は出るのだろうけど。

当日の大阪梅田は、私が到着した頃には雨もほとんど止んでいて、天候に関しては台風の深刻さはそれほど感じられなかったです。ただ土曜の梅田にしては本当に人が少なかった…タピオカに人が並んでなかった。

 

さて、そうして観た舞台「劇団シャイニング『エブリィBuddy!』」。これがとーっても楽しかったです!とーーってもです。

もしかしたら客席の半分も埋まってないんじゃという心配は杞憂でしたが、ポコポコと目立つ程度に空席はあって、そこそこ前方席から見てもこうだったのだから、後方から、そして舞台上から見渡せば、もしかすると心もとなさを感じるくらいだったかもしれません。

それでも幕は上がる。実際には幕はなかったけど。推しくんがよく言うのですが、舞台に立てること、お芝居ができることは当たり前じゃない。そうできることに感謝しなくては、と。それは客席にいる自分にも当てはまることで、その場にいられる幸運にいつだって真摯に向き合いたいです。

東京公演は今日からなので物語の核心的なネタバレはしていませんが、以下、キャラクターのことなどには触れて書いています。

物語は単純明快で、言ってしまえばありきたり。わりと早い段階で展開が読めてしまうシンプルさですが、忍び道の感想でも書いたけれど、話のシンプルさって舞台を楽しむ上ではなんらマイナスではない。素直に笑ったり悲しんだり、舞台上で繰り広げられた物語を一緒に体験した感覚です。

あとこれは当然のようで決して当然ではないことだと思うんだけど、キャストの演技がみんな安定しててまったくのストレスフリーでした。

個人的にはサイオンジがビジュアルといいキャラといい、とても良い唐橋さんだったので私は嬉しいです。

主演の2人のバランスも良くて、どちらも「でしょうね」というキャラ設定というか、そんなコンビをもう150組くらい知っていそうな定番感はあるんだけど、そういうところも含めて好ましい。レイジのほうが無茶苦茶やってショウのほうが真っ当なところが良かったな。

ショウがすごく可愛かった!後輩という立場もあってかわんこ感があります。くつしたピンクだし。レイジは、これみんな好きになっちゃうやつでしょ!という感じ。

そしてカズキはかっこよかったです。知ってた。年齢相応な役を演じる彼を久々に見たような…あれ山崎さんはいくつなんだ…?個人的には「〜〜だね」「〜しな」という語尾が佐助を思い出させてひゅー↑↑とテンション上がっていました。

カズキとレイジはもっと大人な雰囲気のバディなのかと思ってたら、すごいキャッキャとした仲良しコンビだったので嬉しい驚きでした。可愛いよ〜。おおお…

あとこれは、キャストに合わせたのかその逆か、ショウとカズキの背格好が似てるという設定はレイジの心境を思うとたまらないものがありました。そりゃ思い出してしまうし、苛立ちも増すよね。これはエモです。こういうのがエモなんだと思います。カテコで小さめ2人がレイジの両隣にいるのもにこにこしてしまう。

武器を使った殺陣じゃない、間合い近めのアクションもみんなかっこよかったです。椎名さんの蹴りはいつ見ても速いし高い。

実は私、レビューパートのある舞台って初めてだったのです。でも思ってた以上にすごく楽しくて、購入したペンラを一生懸命振り回してました。ダンスと歌ってパワーがすごい。殺陣にも同じような感覚があるけど、問答無用でこちらを焚きつけるというか、落としてくるというか、簡単に夢中になってしまう。2曲めのダンスと歌詞が特に好きです。

トリプルカテコはスタオベでの出迎え。私は今日開けてくれてありがとうー!!という気持ちと、今日から始まった公演が素晴らしいものでありますようにというお祈りの気持ちで立ちました。あと普通にすっごく楽しかったので。本当はダブルのときにもう立ってしまいたかった。勇気がなかったけど…

 

劇場を出たとき、雨はもう降ってなかったけど街は閑散としていて、台風の実感が遠ざかっていたことに気が付きました。そういえば舞台の間はちらっとも考えなかったなあって。心が疲れていてもそれを忘れさせてくれる。そういう世界、エンターテイメントを作り上げてくれたキャスト、スタッフのみなさんに心からのお礼を言いたいです。

今日からの東京公演も誰かにとってのそういう時間になるんだろうなあ!

ここのこういう演技が最高…というオタクを極めた感想は、公演終了後に。いろいろ言いたいことがあるんだ。

このごろ

どうでもいいような話ばかりの近況報告です。

 

9月はこれといった予定がないはずが、今週中にあの先行を申し込んで、あっちとあっちは当落待ちで、また別の先行も控えてるから忘れないようにして、そっちは急にアフトが決まったからわかりました増やしましょう。と、今後に向けて意外に忙しく過ごしています。

チケットって思うように手に入らないよね…と改めて思います。お金を払う気も時間を使う気も満々なのに、見たい作品を好きに見れないってなんなんだろう…えっ?なに、なんで??

そういう、観たい気持ちやスケジュールなど、こちらの都合には頓着してくれないことも含めてライブということなんだなー。だからこそその場に立ちあえる喜びも大きい、というのもわかるんだけど。

とはいえどれだけなんでーと頭抱えたところで当選率が上がるわけでもないので、ただ粛々と申し込み作業をしています。昨日もひとつ落選したので速やかに別の先行申し込みました。当たりますように!

ところで、チケット当選に御利益があるという神社がありますね。有名なとこだと東京大神宮とか、皆中稲荷神社とか。私もいつかお詣りしたいところですが、いつかと言わずチケットはだいたいが今当たって欲しい。一区画ごとに神社か寺のある土地に住んでるんだからと調べたところ、東京大神宮と同じくお伊勢さんを祀った京都大神宮に行き着きました。

効果は、あるような、ないような……でも愛する藤井大丸のすぐ近くということもあって、夏の前からちょくちょくと伺っています。イメージキャラ(巫女さん)(可愛い)人気なのか、控えめな佇まいのわりに休日には御朱印列がそこそこできてる。

 

増税前にね、と言い訳しながら秋や冬の服を買ってます。

おたくごととは別に、昔から服が好きです。おしゃれが好きとも違う気がする。服が好き。

秋冬に向けてキルトスカートとボーダーのカットソー、タートルニットを1着買って1着予約して、ビットローファーも予約しました。増税前にね。

舞台やイベントなどいわゆる現場に行くと、普段自分が見るのとはまったく違う系統のお洋服が見れるのでその意味でも楽しいです。メゾンドフルールのトートとか、今となっては、現場に向かうのに迷ったらあれ持ってる人に着いてこうってくらい見慣れたけど、初めて知ったときは新鮮でした。ふわっとひらっとした服に合うあのサイズのバッグって確かに貴重!天才!!と思った。京都店の限定カラーはなかなか良い色のカーキなんですが、ちゃんと見たらカーキじゃなく抹茶色ということでした。

私はサテン素材が似合うような服は着ないのだけど、あれくらいのサイズ感のバッグはいつでも欲しいです。パンフレットが入るサイズ。

TLで話題になったちふれの口紅も手に入れました。機会があったらプロにお願いしたいカラー診断ですが、自己判断ではたぶんサマータイプです。くちびる青白いし。買ったのはレッド系パールの549とローズ系の280。549の方が普段使いには良さそう。280は塗るだけでドラマチックな顔になるのでお出掛け向きかなー。

 

こうして、どうでもいいようなそうでもないような毎日を過ごしつつ、今待ってるのはビジュアルの解禁です。あと京都国際映画祭のスケジュール。

 

 

一年経ちました

ブログ開設から今日で1年経ったそうです。週に一回くらい書けたらいいなーというゆるい気持ちで始め、それ以上のゆるゆるペースではありますが好きなことを書いてきました。お付き合いくださってありがとうございます。スターなど反応をいただくたびに飛びあがって喜んでいます。本当です。

いわゆる推し事と言えるほどのことはできていないので、自分自身についてはこれといって書けることがありません。私がどうこうよりも好きな俳優さんについて書きたいし、いくらでも聞いて欲しいという気持ちが全然減らないので、そういう感じでこれからも書いていこうと思います。どうぞよろしくお願いします。

 

一年経って変わったこと。

舞台を観る回数がずっと多くなりました。椎名さんが出演されるのは絶対として、それ以外にも。追いかけたいと思う劇団ができたのは大きかったなー!今日ちょうど社中さんから「天守物語」お礼のハガキが届いたところです。次回公演もすごく楽しみ。あと繭期を実際に体験できたことも良かった。ねえ末満さんが上げてらしたキャスパレ見ました?エモで崩れ落ちそう…

地方だとなかなか思うようにはいかないけど、ますますフットワーク軽く、これからも色々なお芝居やエンタメをひょいひょい観に行きたいです。

そのきっかけになってるのはやっぱり椎名さんなので、推しと出会えたことは私の人生にとってすごく大きな出来事だったと思います。だっていつか彼が特別じゃなくなっても、観劇の楽しさはこれから先もずっと私に寄り添ってくれるものだから。もちろんずっと長く彼を見ることもできるのが一番だけど。

椎名さん関連では、まず初めて個人イベントに参加しました。握手(!)できたり、そのときにお話(!!)できたり。イベント以外にも、役を通さない彼の姿に触れる機会がそれまでよりずっと増えて(というより自分からその機会を得ていって)、それに比例して好きだなーと思うことも増えてます。増し増しです。

何よりもまず彼の演技が好きだったのだけど、お芝居や仕事に対しての姿勢を知るにつれ、好きの気持ちがより大きくなって、今や大好きといっても過言ではないと言えましょう。有り体に言えば夢中です。嬉しい。充実した夏を過ごせたようで本当に良かった。

ブログを始めるとき、彼のことを「推し」と呼んでいいものか迷っていました。舞台は3回も見れたら満足だしイベントごとに毎回参加もししない。それくらいの応援スタンスで「推し」という言葉を使えるのか。

一年経って思うのは、表す言葉はなんでもいいか、ということ。自分にとっての彼の存在について、私ははっきりと認識している。できるだけ長く、できるならずっと見ていたい俳優です。

でもいちいちそう書くのはさすがに大変なのでこれからもブログでは「(便宜上)推しくん」と呼ばせてください。まあ名前もどんどん呼んでるんだけど…

 

動かなすぎてあることをすっかり忘れてましたが、マシュマロ設置してるんですこのブログ。なんでもいいので良かったらどうぞ!

mmmにマシュマロを投げる | マシュマロ

 

 

忘れないうちの感想

しばらく観劇予定がないので積んでいたり届いたりした円盤を観ています。社中さんとか春くらいに観た舞台とか。観た作品についてはできるだけ感想を残しておきたいので簡単にでも記しておこうと思います。

まずは少年社中2作品について。

 

『三人どころじゃない吉三』

刀ステ悲伝のときにお勧めするツイートをよく見たのでなんとなく察するものはあったんだけど、見てみると改めて納得。このあとに悲伝見ると、リセットー!!って叫びたくなります。

鈴木さんをこれでもかというくらい全面に押し出して、余すことなくその魅力を伝える作品でした。なんだろう、見ている最中はここいいな、素敵だなと思うところがいくつもあったはずなのに、終わってみると鈴木さんのことばかり思い出してしまう。白の振袖に大きな花の髪飾り、目元の赤、全部が似合いすぎる美少女としての登場から最後のにっこり笑顔まで、とにかくお嬢が可愛くて美しくてカッコよくて力強くて素敵です。姿の可憐さに反して雄々しい発声なのが好き。あと女装のときは色気が薄いのに男装になると途端にぼろぼろと零れでるところ。

鈴木さんはとにかく説得力のある俳優さんだなーと思っていて、特に悲伝のときの三日月に対して感じたことだけど、物語にちょっとくらい齟齬や矛盾があっても気にならなくなるというか、その在り方に納得してしまうところがあります。このひとがそう言うならそうなんだろうって。そんなにたくさん見てきたわけじゃないけど、原作がある作品でもそうでなくても、この人物はこういうひとだと腑に落ちてしまう。(それがなんか違ったのが『PSYCHO-PASS VV』で、その違和感はちゃんと伏線になってた)

そういう説得力がとことん活かされてた感じです。冷静に考えると、最後はちょっと、いや結構強引に畳んだなーと思うんだけど、あの決め台詞を聞いたら演者と一緒に「よっ!お嬢!」と声を掛けたくなる。鈴木拡樹という俳優に全振りした舞台でした。

あとは岩田さんはいつもキュートでこの作品でも大好きだったなあ。それと衣装!社中さんの中でも一番くらいに好きかも。格子柄のカラフルな和装にスニーカー合わせてるのがすごく可愛かったです。その中に真っ白なお嬢がいるの本当に素敵。いつか衣装展やって欲しいなー!

 

『天照 アマテラス』

面白いよーという評判とキャスト以外に何も知らずに見たので、まさかのSFでびっくりしました。こちらはただひたすらストーリーが楽しい!

SFが縦糸なら主人公の成長やボーイミーツガールが横糸で、良質なジュブナイル小説みたい。そこに陰謀や革命や過去の悲劇やアクションが絡んで、息つく暇なくずっと面白かったです。私にとってはアマテラスといえば白いワン公だったけど、これからはこちらのアマちゃんも思い浮かびそう。 

アマちゃんは元気で可愛くて良いヒロインでした。本来の姿になってから、クライマックスのタケル対ツクヨミのシーン、手紙のやり取りの再現で少しずつ記憶が戻っていくところが印象的です。タケルは真っ直ぐで単純で根拠のない自信があってだからこそ強くて、本当に古き良き少年小説の主人公にいそうで、この2人のバランスがとっても良かった。書いてて思ったけど、トゥーランドットの主人公2人もこんな感じだな。少年社中の描くボーイミーツガールには大事な要素なのかも。

ツクヨミがかわいそ可愛いの典型のようなキャラで好きです。ずっとクールでかっこいいのは間違いないのに…そしてなんといってもアテナが。あれだけ肩出して足出して、違和感なく女神なのすごくない!?初めて三上さんを見たとき女性の役で出演されてて、観劇中はもちろんパンフを読んでも男性と気付かず、真実を知ったのはしばらくあとだったことを思い出しました。それも仕方がないよねって、改めて思います。確かな技術に裏付けされた女優としての演技。ヤマサチウミサチにツボるアテナが可愛かったです。爆笑してるのに全然ぶれない声すごい。

 

8月中から書いてたのにうっかり9月になってしまった。

9月を迎えて思うのは、推しのいる日本っていいよね、ということです。